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[2:発見!ガラケー最適機種]格安スマホ時代のケータイ代節約術 [経済・政治・国際]

さて、前記事のとおり、いまどきの携帯通信情報端末として、ガラケーと格安スマホの「2台持ち」は非常に合理的で、私も快適にモバイルライフを享受できています。

「2台持ち」が合理的な、料金面での背景には大手携帯電話会社(大手キャリア)の料金体系が割高なことがありますから、そのあたりが劇的に変わらない限り、この状況は続くのではないでしょうか。

大手キャリアも、自分のところの公式な料金を下げられないのであれば、むしろこの状況をふまえて、格安sim業者であるMVNOに通信回線を卸売することで得られる収益をビジネスモデルに組み込んでもよいのではないでしょうか回線を卸し売りするビジネス……、コレがホントの「かいせん問屋」! ←これが言いたかっただけだろぅというツッコミはナシで(^o^;))

そんな「2台持ち」なのですが、その大手キャリアとの契約を引き継いで使用するガラケー側の端末の機種は、例えば2015年の秋にNTTドコモと契約すると、妥当な選択肢のひとつはこんな感じでした。

 BL151212_01-dc-n01g.JPG
 (画像はdocomo公式サイトからキャプチャ)

【 docomo N-01G 】
 → https://www.nttdocomo.co.jp/product/feature_phone/n01g/index.html
 → http://www.n-keitai.com/n-01g/http://www.n-keitai.com/n-01g/

たしかに、旧来型の携帯電話としては長年使い慣れたスタンダードなスタイルです。
使い勝手も優れています。

ただ、なんというか、これをスマートフォンとの2台持ちで運用すると、どうもオーバースペック感がして、どことなく持て余すというか、居ずまいが悪いのです。

とにかく「2台持ち」では多様な機能はすべてスマホ側が担うのです。
ガラケーのほうは、むしろ音声通話とSMS送受信に特化したシンプルな構成で、それらの機能の使い勝手をこそ極めてくれているほうが嬉しいわけです。

例えばこの機種のカメラ機能なども、ガラケーとはいえ最新の2015年機種としての性能を有しています。
ガラケー1台持ちの人には望まれるスペックかもしれませんが、2台持ちのユーザーからすると、いささか余分な性能という印象が拭えません。

むろん前記事で述べたように「2台持ち」のメリットのひとつに、バックアップとして「2台ある安心感」は挙げました。
さりとてそれは、互いに得意な分野を活かしあう形で相補的にはたらいてこそ心地よいもの。
拮抗するスペックの機能が両方にあるのは、やや心理的にストレスな機会も多いです。


はてさてスマホとの「2台持ち」に最適化されたガラケーの機種は、どこかにないものでしょうか。
シンプルに音声通話とSMS送受信に特化した、手頃な大きさと重さの(できれば電池の持ちもよい)端末――。

理想としては、スタイルやサイズにおいて、西暦2000年前後のPHSがひとつのモデルとしてメルクマールになるのではないかと考えられました。

 BL151212_02-20cPHS-dc312S_C.jpg

…ぃや、実際にこのPHS端末は、かなり完成度の高いデバイスとして当時の要求水準を満たしていたものです。

こんな感じの機種は、いったい今いずこに………!?


そうして、いろいろ探した結果、行き当たったひとつの解答がコレでした。

 BL151212_03-dc-hw01g.JPG
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 (画像は公式サイトからキャプチャ)

【 docomo キッズケータイ HW-01G 】
 → https://www.nttdocomo.co.jp/product/kids_junior/hw01g/index.html
 → http://consumer.huawei.com/jp/mobile-phones/features/hw-01g-jp.htm

「……子ども用やん!」
という意見は、ごもっともです。

たしかに、小さい子に持たすためにいろいろ工夫された設計が、大人が使うには若干の機能制限に感じられる部分がないではありません。
しかしじつは携帯電話端末としてひととおりのことはちゃんとできるのです。

しかも、どういうわけかネット通販ではかなりの低価格で叩き売られています。
試しに入手してみるにしても、2000円前後ならば非常に予算をつけやすい価格です。

 

実際に使ってみても、強いて挙げられる問題点は次のようなものにとどまりました
(公式のショップ以外で入手した端末でもsimカードの差し替えでスグに使えるのもキャリアをdocomoに移ったメリットと言えましょう)

(1)iモード非対応/Eメール機能ナシ
(2)電話帳が10件しか登録できない
(3)電話帳登録してある番号にしか発信できない(110番119番などは別枠で可能)
(4)不在着信や着信メール(SMS)の存在を光って知らせてくれるランプがない
(5)SMSはできるが絵文字が非対応
(6)ハードウェアテンキーがないので通話中のプッシュトーン信号送出ができない

ワタシの場合ケータイメールは廃止したので、(1)については無問題というか、むしろニーズに合っていて歓迎です。

(2)と(3)は、携帯端末のヘビーユーザーならかなり深刻かもしれませんが、もともとたまの連絡が主用途な私には受忍限度内の不便です。
今まで使ってきたケータイの電話帳はスマホのほうにも移したので、それを見て対応することもできます。
かかってきた電話が非通知でない場合でも番号しか表示されず、ダイレクトには相手の名前がわからないにしても、まぁ「話せばわかる」(^^ゞ
こちらからかける場合にはスマホの電話帳を見ながら一時的に電話帳登録すればよいのです(私の場合、常時登録しておくのが望ましい相手先がどうしても7件ほどありましたが、10件のうちの残りの3件分を、この一時登録する番号用に空けてあります)

(4)についてもしかり。

同様に(5)もあきらめのつく問題です。
絵文字だけで内容を作って送ってくる相手には、こちらの事情をちゃんと伝えればよいでしょう。

あと(6)については、たしかにちょっと予期していなかった問題でした。
企業のお客様センターなどに電話した場合など、たいてい最初に用件別に番号をプッシュさせられますから、そういう場合に手も足も出ない状況に置かれてしまいます。
必ずしも頻繁に出くわすシチュエーションではないにしても、イザというときにツボる危険性もないではありません。
なので別途これについては何か対策を探してみることにしましょう。

なお、ハードウェアテンキーがないので、番号入力や、電話帳登録・メール(SMS)作成時の文字入力などの際には画面上にソフトウェアキーボード開きます。
これを使ったこの機種独特の入力には慣れるまでは少し戸惑うかもですし、慣れた後もハードウェアテンキーよりは多少は入力スピードなどが劣る可能性もあります。とはいえ、これもヘビーユーズでなければ問題ない水準です。

そして、こうした問題点を差し引いても、基本機能は必要十分で、サイズ・重量やデザイン的にも非常に良い使用感です。

子どもの使用を想定した防水・防塵・耐衝撃性能もありがたいものですし、防犯ブザー機能が使いやすく配置されているのも地味に安心感があったりします。

「子ども用」という表向きの建前にかたくなに囚われるのではなく、積極的に「2台持ち」用のガラケー端末として導入を検討する価値はあるのではないでしょうか。


そして、もうひとつ。
ネット上ではいろいろ残念なレビューも散見されるものの、コンセプトとしては非常に野心的に、この「2台持ち」時代のガラケー端末への要求に応えようとしたのではないかという事例がありました。

それがこちら。その名もズバリ「simple」!!

 BL151212_05-FREETEL-simple.jpg
 (画像は公式サイトからキャプチャ)

【 FREETEL Simple 】
 → https://www.freetel.jp/product/featurephone/simple/

なるほど。
先の「西暦2000年前後のPHS」という指標に照らせば、これこそがまさにビンゴではありませんか!

残念ながら、すでに公式には完売ということで、公式サイトからの入手は不可能になっています。
しかし、これもネット通販を探すと、意外にも適正な価格で取り扱われていました。
これもまた、今のうちに入手しておいて損はないと判断できるものです。

 

そうして、実際に使ってみたところ……
(これもdocomoのsimカードを挿せば、そのままdocomo回線の端末として使用可能です)

(1)全体的になんとなく安っぽい
(2)キーパッドの押した感触もいささかチープ
(3)イヤホンやUSB端子のキャップの取り付けに難がある
  (プラグを挿すときの邪魔になることがある)
(4)画面のグラフィカルインターフェイスがマジ2000年代初頭っぽい
(5)電話帳機能が深刻におバカ
(6)日本語入力もかなり残念
(7)災害時などにドコモから配信されるエリアメールにたぶん非対応
(8)防水性能などがない!?
(9)その他ドコモ等の公式端末に慣れていると戸惑うような仕様

……というようなことが、やはりありました。

むろん(1)(2)(3)あたり、もう少しがんばって作りこむ余地は感じないではないですし、比べるなら先ほどのキッズケータイのほうがやはり全体の剛性感やボタンを押したときの上質感が優れていると言わざるをえないのですが、ただ現に安いものが安っぽいというのは辻褄は合ってます。
実用上は差し支えない範疇ではありますし、じつはこれらは「軽量化」とのトレードオフの結果だったとも見ることはできます。

その意味では(4)も妥協できることではありましょう。
たださりげなくBluetooth機能が搭載されていたりmicroSDカードが32GBまで対応していたりと、地味に2015年仕様なところもある一方で、画面のグラフィックが10年前で時が止まっているのはいささかアンバランスです。
そこを割り切れるかどうかが分かれ目になるでしょうか。

そして(5)は、ネット上での酷評の大半が収斂しているポイントでもあります。
フリガナがつけられず、思いどおりの順番に並べられないなど、件数が大量な人にはかなり致命的な問題を引き起こすでしょう。
またスマホに移した電話帳と同じものを読み込もうとしても、なかなかうまく行かず、なんとか成功したと思いきや、元の電話帳の英数文字以外が文字化けしていたりそもそも読み込まれていないなど、従来の電話帳データをこの端末に引き継いで使用するまでの道のりは遠いと考えてよさそうでした。
ただ、先のキッズケータイを基準にして比較すれば、当然に11件以上の登録もできますし、また電話帳に登録していない番号への発信も可能です。ココもまた、そういうものだと割り切ることができれば許容できなくはない問題となるでしょう。

(6)は電話帳に新規入力する際にもかかわりますし、メール(SMS)の作成時にも関係する問題です。
全体的な入力インターフェイスもビミョ~で、変換があまり賢くなく学習もしてくれないとなると、こちらもヘビーユーズじゃないからとなんとかやりくりできるかどうかが分かれ目ですね。

あと着信を知らせるランプがないのは先のキッズケータイでもそうでしたが、こちらの機種はそうした点も含めて、いろいろと公式端末では当然にそうであるはずのことがちょっとちがっているというのが(7)(8)(9)あたりです。
さりとて、そうは言ってもそれらはある種の文化の違いに帰着するものである部分も多いでしょう。慣れることで解決する要素も少なくないかもしれません。
(ちなみに(7)については端末がドコモならドコモと契約していなくても――格安simのスマホのほうでも配信されます)

そんなわけなので、過大な期待をせず、音声通話とSMSに特化した「スマホとの2台持ち」には最適なスペック、かつ小型軽量で電池持ちも良く、プラス若干のおまけ機能も付いた端末……という長所をこそ評価できるなら、選択肢のひとつとして捨てたものではないと思います。

実際、総合的な使用感は悪くないですし、特に大きな不具合もなく、快適に運用できています。


願わくは、これらdocomoキッズケータイとFREETEL「simple」の長所を合わせたような最強端末に登場してほしいところなんですけどねー;


それから、「2台持ち」の際のガラケー側の最適機種は、上記のような次第なのですが、そのときのスマホ側の最適機種については、前記事にも書いたように、そこそこの性能のものをネット通販などでゲット……となるでしょう。
最新機種はどうしても高額で、その場合は素直に大手キャリアのキャンペーンを利用した機種変更のほうが相対的にはおトクな可能性もあります。
もともと料金節約を志向した「2台持ち」ですから、そのあたりの見極めが肝心です。
おサイフケータイ機能もぜひほしいワタシの個人的なオススメは、やはり2~3年前のdocomoの端末の新品在庫です(ただ、大手キャリア公式機種は、余計なアプリが多数プレインストールされているのが若干邪魔なのが難点だったりも)
これを、契約するMVNOが動作確認済みとしてしている機種一覧と照らし合わせながら、根気よく探すと「運命の出会い」が訪れるものと思われます。


それでは、この「格安スマホ時代のケータイ代節約術」の話題次記事でもう1回だけ続けたいと思います。
スマートフォンで使うIP電話アプリなどの話を含めた総まとめですね。


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コメント 2

コメントの受付は締め切りました
tomorine3908-

記事を書いたときに比べると、リンク先のアマゾンでの各端末の価格が上昇している……;
やはり4月の新年度へ向けて需要が増している等々の影響なのでしょうか??
……なので、価格については市場での変動や、他の情勢を考慮した相場感、自分の必要度などを勘案して判断してください

by tomorine3908- (2016-02-22 15:59) 

tomorine3908-

……リンク先アマゾンでの端末価格は市場原理でけっこう変動が日々激しかったりするようですね;
むむむ(^_^)
それから、FREETELのSimpleについては、後継機【 Simple 2 】が3タイプ開発中との情報があります。
個人的には白いやつが気になる(*^^*)
本文で挙げたような難点が本当に解消されれば、かなりの最強端末になるんですが……。
もし最低限、電話帳機能は大手キャリア端末からそのまま移行できて同様に使え、日本語入力も抜本改善、あとはそれなりの外観&画面グラフィックの質感と、生活防水ていどのタフさが備えられれば、大ブレイクもありえるのでは?
で、格安スマホとのセット割引プランで売りだせば、FREETELが業界の覇権を握るのも夢ではないかも!?


by tomorine3908- (2016-02-29 11:15) 

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