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佐倉満咲、NPO法人SEANの会報に寄稿する [今週の佐倉満咲]

◇◇
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これは完全に親バカ記事なのですが、な、な、なんと!
我が娘・佐倉満咲が、標題のとおり「執筆者」デビュー(!?)しました。

ワタクシ佐倉智美が理事のひとりを務めているNPO法人SEANでは、会員向けに定期的に会報を発行しているのですが、その『SEAねっと』Vol.54、2021年1月号に、私の普通の暮らしと題したコラムが掲載されたものです。

 → NPO法人SEAN公式サイト
http://npo-sean.org/


このコラム、《私とジェンダー》ということで、毎回広く執筆者を探して、各人の「ジェンダー」をめぐる思いを自由に書いてもらっているのですが、ふと会議で「次号の執筆、誰に依頼する?? ちょっと今回ちょうどネタ切れ気味やし、誰か目新しい人……」となった際に、半分シャレで「ウチの娘なんかどうですかね? もう来年は卒論を書こうかという段階に達してますし、授業のレポートなんかも先生からわりと高評価みたいですしイケなくはないかも…!?」と提案してみたところ、「ソレはナイス!!」と、あっさり採用されてしまった次第です。
しこうして満咲センセイに事情、および字数と〆切を伝えてみたところ、「それなら大学の課題ともカブらへんから行けるかな……」と、予想より本人もまんざらでもない様子で乗り気だったりも;

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というわけで、近年のウチの家庭の様子のくだりではワタシのプライベートがそこはかとなく開陳されていたりするのに加えて、やはり話題の主軸はただの友達の男子」との交友関係をめぐるエピソードだったりします。

実際、なかなか深いテーマに迫る文章になっていなくもなく、すでに会報を読んだ皆様からは、けっこう好評だという情報もあります。

最近ではジェンダーやセクシュアリティをめぐるさまざまなイシューに対して社会学的な知見を駆使して肉薄するスキルも爆上がりしている(と親バカの目には映るw)満咲さん、これを契機に、今後もこうした活躍が続くかもしれないとしたら楽しみであり、かつ有意義だと言えるかもしれません。

………そうこうするうちに親よりも執筆や講演の依頼がたくさん来たりして;

&そのうち本を出すとしたらタイトルは
Re:ゼロ歳から始める明るい(父親が)トランスジェンダー生活
 ……っスかね?? やっぱり

◇◇
 
◇◇

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恋のスタンプラリー [今週の佐倉満咲]

◇◇
「恋のスタンプラリー」
あなたは参加する?
◇◇

我が娘・満咲も、はや大学3年生。

………とはいえ今年・2020年度の前期授業は新型コロナウイルス感染症[ COVID-19 ]の流行拡大を受けてすべてオンライン遠隔授業となり、キャンパスも立入禁止が原則となって、何やら新学期になったのかなっていないのか、すこぶる曖昧なまま過ぎてしまっていました。

後期になって、ようやく通常のオフラインでの対面授業も再開して、このところは登校して久しぶりに顔を合わせた友人たちと、いろいろ話もはずんでいたりするようです
(とはいえ、まだ一部を除いて多くの授業はオンライン遠隔方式なのですが)。


◎満咲さんの同世代の子たちによる今年度前期のオンライン遠隔授業についてのレポートはこちら
 [ 新学期!→まさかのオンライン遠隔授業の日々 ]
https://stream-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2020-05-19_RemoteOL


◎ここまでの満咲さんの大学生活関連記事はこちらなど
 [ 佐倉満咲、大学でジェンダーを学ぶ ]
https://stream-tomorine3908.blog.ss-blog.jp/2018-12-09_MUs-GS


で、そんなわけで、従前のとおり「ただの友達の男子」も相変わらず多いようで、帰宅後に報告してくれる当日の出来事に関するエピソードでも何人かの男子学生の名前が挙がることは続いています
(当然にかなり「親には言わないフィルター」がかかってはいるようですし、そこからさらに個人情報への配慮に念を入れると、ここにはたいした詳細は書けないのですが)。

高校までと同様に、「男女なら恋愛」という社会通念を超克して、互いに一番心地よい関係性を実践している様子は、なかなか微笑ましくもあり、また頼もしいことでもあります。
相手のほうも、満咲と波長が合うのでしょう。すこぶるナチュラルに日々接してくれているようで、まことに尊いことです。

もちろん、男女で親しげにしている様子に対しては、他の友人らから時折「付き合ってんの?」と問われるのは従来と同様で、やはり鬱陶しくはあるようです。
また、男子と仲良くしている現場に対しては、他の友人らがどうしても遠慮してしまうようなことも起こるようで、気を利かせた女友達が近寄ってこないということもありがちらしいです。
それで女友達とはなかなか距離を近づける機会が逸失し、余計に友達の男子率が上がる、とも。

ただ、そうはいっても、そういうときこそ高校までの経験値が生きてきたりもするのでしょう。
「男女でただの友達」の関係性のマネジメントは、それなりに上手くおこなっていると見受けられます。
本人もですが、相手も同様に、一般的には「異性と親密になっている」とされる状況が、こうした形になっていることに対して、10代の頃よりは安定して納得できるようになっているのかもしれません。


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 (画像はイメージです。出典:いらすとや

そんなこんなで、昨今は状況を社会学的に見極めるセンスも上がった満咲さん、「男女でただの友達」の困難について、先日ふと次のように表現したのです。

「男女だと、恋人って関係をべつにめざしてなくても、どうしても『恋のスタンプラリー』になっちゃうねんナ」

「え、何? スタンプラリー!? 恋の??」

曰く、男女の関係性には親密度を上げていくためのモデルコースが設定されていて、あたかもスタンプラリーのようなそれに、油断するといつのまにか参加させられてしまっている……のだというのです。

つまり、例えばスタンプカードに「初デート」「手をつなぐ」「初キス」などの枠があって、順次達成し、その証の押印で埋めていくことが促されるようなイメージなのでしょうか。

そしてスタンプカードの受領や使用を拒否するには相応のエネルギーが必要だとも。

あるいは「手をつなぐ」カードにスタンプが5個溜まったら「キス」カードにランクアップ。さらに「キス」カードにスタンプ10個で性行為が可能になる……ようなシステムだったりするというのもあるかもしれないですね。

なるほど!

「恋のスタンプラリー」!!

たしかに言い得て妙でしょう。

性の多様性に明るく、決まりきった「恋愛の常識」とは距離を置くことができている今どきの若い世代である満咲さんとしては、まさに、このような生活実感をともなって状況が透徹できているのかもしれません。

社会の中での人々のコミュニケーションにおいて、男女の親密性にかかわる相互行為が、「恋愛」と定式化された社会的なコードによって見事なまでにパターン化されていることを表現する比喩としては、なかなか秀逸だと言えます。

「恋愛」なり、よりよい「男女の関係性」などについて議論するときには、コレを少し頭の隅にでも置いておくと、そこはかとなく有用かもしれないですね。

さあ、「恋のスタンプラリー」、
あなたは参加する?
それとも参加しない!?


◇◇





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佐倉満咲、大学でジェンダーを学ぶ [今週の佐倉満咲]

さて以前にもお知らせしたとおり、我が娘・佐倉満咲さんはこの4月から大学生となり、社会学系の学部であれやこれや学びながら、課外活動に、あるいはバイトにと励んでおります。

(その傍らではワタシの講演会に同伴しては会場にてコメントをしたり質疑応答の時間には回答を担当する場合もあるなども…)

う~む、なんか毎日楽しそうでイイなぁ(^^;)


で、まだ1年次とはいえ、それなりに専門科目的な授業も配当されているようで、必然的にジェンダー論的な内容にも触れるようなのですね。

ところがある日は帰宅するなり、その日の授業での

「『ジェンダー』についての説明が、ちょっと初歩的な説明がしつこくて退屈だった」

 …と のたまうではありませんか。
あらあら、ずいぶんとエラくなったわねぇ(^_^;)

そこでさらに聞いてみると、「ジェンダー」に対する「セックス」というのが「そうじゃない」というところがくどかったのだと言います。

いゃいやぃや!

身体的な「セックス」という絶対の分類がまずある上に、社会的文化的な「ジェンダー」が架構され性別・性差が本来あるだけよりも強調されている

……のではなく、

まずもって人間社会に男女二元的な性別概念があって、それがゆえに生殖に関わる身体のタイプの差異が身体的な「性別」と認識され、男女の身体だと解釈されているにすぎない、すなわちジュディス・バトラーが言うところの「セックスはすねにすでにジェンダー」、要は「ジェンダー」のほうが先にあるのである、じつは……

 …ってけっこう高度な話じゃね?

それが退屈だった??

貴様、いつのまにソコまでレベルを上げた!?

……と思ってさらに詳しく聞いたところ、

《ここで「セックス」というのは「エッチする」的な意味ではなくて身体的な性別のこと~》という説明がしつこかった

 という件だったので、あっゴメン、そりゃぁたしかにかなり初歩的ですわ;

まぁ昨今は高校の教科書にも「ジェンダー」の語は載ってますし、何らかの形で多少は掘り下げた学習も珍しくはないはずなのですが、やはり地域や学校・担当教員によって指導の内容に濃淡はあるでしょうし、個々の学生の興味関心にも温度差等はあるでしょうから、大学での初っ端での指導としては、こうした基本中の基本を押さえるのも必要なことであるとは理解できます。

なので逆に言えばこの一件は、さほどウチの娘が「海原雄山先生怒る」だったわけではないということにもなりましょう。


ところがそれから半年ほどして後期授業の期間に入ると、またまた満咲さん、今日のジェンダーに関連する授業でのセクシュアルマイノリティについてのくだりがそこはかとなく退屈だったみたいなことを言うではありませんか。

「……え゛っ!? 性的少数者についてやろ? いわば得意分野やろうに、なんでっ??」

そんなわけで詳細を聞き出してみると、なんでも

1:どこかですでにいっぺん聞いたことがあるような内容なので目新しさが少ない

2:《LGBT》についての説明まわりに関して「ぁあー~先生、ソコは誤解が起きやすいポイントやから、もう一言補足説明がほしいところなん…」というふうになってしまい、微妙にストレスが溜まる

 …とのこと。

ぁあーなるほど、こちらはむしろ得意分野であるがゆえの悩ましさでしたか(^^ゞ

コレについても学生の平均的な水準を考えると、いきなり濃すぎる内容をぶつけるのもちょっとした冒険だという判断は穏当です(ワタシはやりますが;)
同時に、教員側が研鑽を怠らない気構えもまた問われているのかもしれません。

なのでこちらは我が娘・満咲さんのプチ「海原雄山先生怒る」案件だったとも言えますが、ヤツがこのテーマに相応に造詣が深いのは、だいたいワシのせいやしなぁ…;

「う゛~む、ジェンダー論がらみの授業だけ院のゼミにでも混ぜてもらう?」

「いゃー、英語の文献を読むのは無理っぽだからソレはだめ」

………だからあれほど;;;
(いわゆるワタシが高校時代の自分に伝えに行きたいのが勉強だということはアナタも……という以前にした説教をふまえて)


とまぁこのような感じで我が娘・満咲の現役女子大生生活は進行中。
後半に突入した「多感な若き日々」もイベント盛りだくさんといった様子です。

ちなみにただの友だちの男子の新キャラも、どうやらさらに複数増えているようなのですが、はてさてどうなることやら。

◎ここだけの話ですがじつのところさまざまな登場人物の異性・同性・恋愛・友情といった区分に収まりきらない関係性が入り乱れる物語という点では、今どきの「好きの多様性」が描かれているアニメにも匹敵するオモシロさかもしれません。
小説版・佐倉満咲さんの高校生活としては『1999年の子どもたち』があるわけですが、ここへ来てリアル佐倉満咲さんの高校生活(~大学)のノベライズというのも意義がある気がしないでもありません。
そうなるとモンダイは誰がどこでどう書くか、ですが
1:「お父さん」が書く
2:本人が自分で書く
3:その「ただの友だちの男子」の中に創作系の素養を持つ者も何人かいるとのことなので、そのうちの誰かがもうすでに書(描)いている!?
……さぁどれ??

これら好きの多様性」にかかわる、いわば最先端の実践事例については、引き続き見守っていきたいと思います(がプライバシー・個人情報のカンケイで詳しくお伝えできる内容はやはりかなり限られるかもしれない点、ここまでと同様ご容赦ください)


◇◇


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