◎執筆・講演のご依頼はお気軽にお問い合わせください◎
→メール案内ページ
「LGBT」など性的少数者の人権、セクシュアリティの多様性、クィア論、男女共同参画などや、そうした観点に引きつけてのコミュニケーション論、メディア論、「アニメとジェンダー」など、ご要望に合わせて対応いたします。※これまでの実績などはお知らせブログにて
★卒業ソングは本当に男女不平等!? [メディア・家族・教育等とジェンダー]
「4月になりましたねぇ」
「満咲の保育園生活もすべて終了し、毎日
送り迎えした親としても、ちょっとしみじみした気分です。
ある意味、自分が阪大を卒業した去年よりも……!?」
「で、この時期は、そういうしみじみ気分に合わせて、
さまざまな“卒業ソング”が出回りますが、
それらに対しては、『メディアとジェンダー』的観点から、
かつて↓のように述べたことがありましたね」
http://homepage3.nifty.com/tomorine3908/emedia.contents/007.jane.htm
「そうそう、この↑なんやけど、今になって読み返してみると、
たしかにそれはそれで一理も二理もある話な反面、
もしかして重大な事実誤認があるような気もする昨今やねん」
「!?!?」
「つまり、歌詞に登場する主人公は女の子で、その片思いの相手
が男の子とは限らないんじゃないかというギモンやね」
「うぅーむ、なるほど!」
「そう思って、歌詞を再チェックしてみると、
松田聖子の『制服』と斉藤由貴の『卒業』は、
やっぱり主人公=女の子/相手方=男の子と
解釈せざるを得ないみたい…」
「たしかにセーラー服とか制服(詰襟学生服)の(第2)ボタン
などが“ジェンダー記号”として描かれているし、
テスト前のノートのエピソードとかもねぇ……(^_^;)」
「ところが菊池桃子の『卒業』には、なんと
そうした決定的な要素が入っていない!!」
「ほ、ホントだっ!」
「だからコレをあらためて、例えば女の子どうしだと解釈して
聞き直すと…………、うぅーんイイねぇ~(^o^)」
「あぁーっ、百合萌えしてるー」
「思えば昔は、これだけの情報しか入っていない歌詞を聞いて、
なんで勝手に異性どうしだと思い込んだんやろ????」
「まぁそれだけ、誰もが異性愛主義を深く内面化させられている
世の中だっちゅーことでしょう…」
「ヘテロセクシズムのとらわれから、解放されれば、
こうして歌詞の解釈ひとつとっても、
世界が広がるんやけどなぁ………」
「メディアとジェンダー……てゆかメディアとセクシュアリティ
の問題ですナ、これは」
「で、あと他にも古いところでは伊藤つかさの
『さよならこんにちは』が同様に、同性どうし解釈OKです」
「ふ、古すぎる…。わかる人おるんか??」
「新しいところでは川嶋あいの『12個の季節』も
なかなかイケそうですヨ」
「……特に“告白するより友達のままで”という主旨のフレーズ
に同性どうしっぽさが出てると言えなくもないよね」
「菊池桃子の『卒業』の、誕生日に贈られたサンテグジュペリの
本の行間に青字で[好きだよ]といっぱい書いてある…なんて
エピソードにしても、なんてゆーか“全寮制の女子校”っぽい
雰囲気がすごくしない?(*^。^*)」
「『マリア様がみてる』の一場面のような?? (^o^;)」
「教訓。なんでも異性愛に則って解釈してはイケナイ……
ということで」
◎その後の調査(?)にて小沢なつきの『卒業』も“セーフリスト”(??)に追加されました
佐倉智美の著作や記事中で言及・紹介したコンテンツ等にアクセス・購入される際の便宜として各所に配置しておりました[amazon.co.jp]へのリンクウィジェットが、仕様変更で機能停止して現在はウィジェットがあった跡の枠だけが表示される状態です。ご留意ください(一部については撤去・改修済み)。
なお代替となるリンクウィジェット集も新設しましたのでご活用ください。
→[「佐倉智美の著作一覧」佐倉ジェンダー研究所web令和本館 ]
コメント 0
コメントの受付は締め切りました